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Ultramod |
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住所:3 et 4 rue de Choiseul 75002 Paris TEL : 01 42 96 98 30 営業時間:月―金 10時〜18時 |
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今回訪れたのは、オペラ座のすぐ近くにある手芸用品の専門店、Ultramod。 オフィス街に佇む、老舗の手芸品店です。 1歩店内を入ると迎えてくれる、ありとあらゆるボタンがぎっしりと詰まった箱の山。そして長い時の流れがそのまま刻み込まれたようなオブジェの数々。 長い歴史をそのまま閉じ込めたような店内は、時間さえもゆっくり漂っているように思えます。 お店のオーナーはJean-Francois Morinジャン=フランソワ・モランさん。1993年にこちらのお店を前のオーナーから買い取り、現在に至ります。 以前はフィナンシィエ(財政家)だったというジャン=フランソワさんが、ある日街を歩いていると、ふと目に入った「売り出し中」の文字。そのお店が、こちらのUltramodだったそうです。以前の持ち主だったマダムは高齢のため、お店を売りに出していたのですが、ジャン=フランソワさんはその足でお店に入り、ぜひ自分が買い取りたいとマダムに交渉。晴れてジャン=フランソワさんは次期オーナーに。もともとアンティークや古い家具が好きだったというジャン=フランソワさんですが、手芸についてはもちろん初心者で、前のオーナーであるマダムに色々と教えてもらったそうです。 手芸店としても古い歴史を持つUltramodですが、このお店の建物自体はさらに昔からあり、フランス人で、昔の領収書やレシート類をコレクターしている人がいて、その人のコレクションの中に、このUltramodの住所の領収書で1834年のものがあるというのです。今からなんと、175年も前の時代に遡ります。その頃から手芸品店だったかははっきりしませんが、それから時代を超え、オーナーも代わり、今こうしてUltramodが存在しています。 現在お店で働くスタッフは5名。フランス人スタッフの方に加えて、現在、穏やかな笑顔が素敵な日本人女性、本田もも子さんがスタッフとして働いていらっしゃいます。 店内には、リボン、布、ボタン、糸などの品々がいっぱいに置かれています。1970年代のものが多いという、レトロな色合いが可愛いアンティークのリボンはガラス張りのケースに。前のお店から引き継いだ昔からの商品のほかに、昔クチュリエ(仕立て屋さん)だった方が引退し、自分の使っていた材料を売りに来たり、手芸店を運営していたおばあさんが、店を閉店する際にお店に残った商品を引き取ってもらいたいと、持ってきたりするそうです。それらの商品は、ジャン=フランソワさんが吟味し、気に入ったものだけが、こちらのお店に置かれています。 様々な色合いが揃うアンティークのリボンも、昔のものは裏がシルクで、光沢や手触りが違います。そんな貴重なアンティークの中でも、特にインパクトを受けたのが、昔、伯爵夫人方のドレスを作るのに使われていたという生地。つやのある光沢とずっしりとした質感、なめらかな手触りが素晴らしい生地は、実際に手に取るとさらにその価値を納得。現在は、舞台用の衣装制作などに使われたりするそうです。 フラワーブーケの素材には、とお勧め頂いたのは、ワイヤー入りのリボン。リボンの両端にワイヤーが入っているので、簡単に形を作ることができます。お花を学ばれている方は、このリボンを買われていく方が多いそうです。ワイヤー入りリボンも、可愛らしい柄入りのもの、そしてシンプルだけど趣のあるアンティークものも、ずらり。 店内には、アンティークのミシンや、昔、長い糸やリボンを売る時に、その長さを測るために使われていたという手回しの機械などがあり、布を測る木製の物差しや木の大テーブルにも歴史を感じます。 お客さんは、クチュリエやデザイナーなどのプロの方、そして個人の方で半々ほど。個人の方では、女性が圧倒的に多く、特に50〜60代のフランス人マダムが多いそうです。 アンティーク商品に対しては、フランス人よりも海外の方に人気があるとのこと。フランス人にとっては、昔使っていた記憶があるので、あまり新鮮味や希少価値がないのかもしれないですね、というお話には、確かに納得。でも、私たち日本人の目から見ると、このレトロ感が逆に新鮮で、たまならくかわいらしいです。 メディアの取材も多いそうで、最近では、モデルの雅姫さんや伊藤まさこさんなどが取材で訪れたそうです。 さらに、目の前の小さな通りを挟んで向かい側にもお店があり、こちらは姉妹店となる、帽子の専門店。といっても、帽子の「素材」を専門に売るという、とても珍しいお店です。 ウィンドーに飾られた素敵な帽子の数々。時代が止まり、薄くベールが掛かったような店内には、穏やかな空気が流れています。 こちらのお店も、昔はフランス人の若い女性が経営していたそうですが、経営が厳しくなり、ジャン=フランソワさんが1996年に買い取ったのだそうです。 壁一面に陳列されたアンティークガロンは、以前のお店のものをそのまま引き継いでいるとのこと。 帽子の頭だけの部分や、つばだけ、というものも売っており、自分で好きなように組み合わせて、オリジナルの帽子を作ることができます。 帽子を手作りというのは珍しいと思いますが、フランスでは結婚式の時に帽子をかぶる人が多く(ガーデンパーティーを良くするので、その時にかぶるそうです)、結婚式用の帽子を自分で作りたいから、と来られる方多いそうです。また、フランスのリヨンでは国際的な帽子のコンクールがあり、日本の帽子デザイナーの方も、そのコンクールが終わってパリに寄った際に、こちらのお店で材料を買って帰られるそうです。 撮影やロケにお店を貸してほしいという依頼も多く、最近ではなんど、リュック・ベッソンの映画の撮影があったとか。 「フランス人は、有名な方でもすごく気さくな方が多く、有名なデザイナーさんもお店に寄って立ち話をしていったり、近くにあるシャネルの帽子のアトリエを見せてもらったりもしました。ゴルチエのアトリエで帽子のクチュリエとして働いている方は、時々お店を手伝ってくれたりもするんですよ。」と本田さん。 フランス語や英語ではなかなか難しい材料や素材についての質問も、本田さんが丁寧に説明、対応してくれるので日本語しかできない方でも安心です。 全ての人を包み込むように迎えてくれるUltramod。パリに行った時はぜひのぞいてみたいですね。
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